借地権を売るための交渉等を弁護士に依頼された事例 |不動産トラブルを弁護士に相談【川崎合同法律事務所】

借地権を売るための交渉等を弁護士に依頼された事例

80代/男性

相談前

 神奈川県川崎市で長年土地を借りて、そこに建てた店舗兼自宅で暮らしていましたが、自分も高齢になり、お店も辞めたうえに、子供達も大人になり出ていったので、古い建物と借地があまり必要なくなりました。借地は、地代がずっと発生するし、地主さんとの付き合いもあります。建物は古いので貸すことも出来ませんし、かといって処分も難しいので、困っていました。子供達も私が生きている間に処分して欲しいとのことでしたので将来の相続時に残される者のことも考えて、「借地権を買い取ってもらって不動産を整理したい」と考えるようになりました。
 借地権の売却といっても、自分では、どうしたらよいのか判りません。不動産業者も対応してくれません。そこで、知り合いの弁護士に相談し地主さんとの交渉をお願いしましたが、その弁護士さんには手に負えないということで、途中で辞任されてしまいました。そのため、どうすれば良いのか途方にくれるような状態で川崎合同法律事務所に相談しました。

相談後

 借地権の地主への売却と第三者への売却とを両面で検討していただき、より経済的な有利な提案を出していただきました。その後の、地主さんと交渉をしていただき、契約条件の交渉を経て、最終的には地主さんが借地を買取ることを承諾していただきました。金額も相場をみながら、双方納得のいく金額となりました。
 実際の作業も、契約締結から不動産の引渡しまで、全て弁護士さんに代理していただきました。私は高齢ですので難しい手続きや手間のかかる手続き、交渉は困難なので大変助かりました。
 結果、1千数百万円の金額で借地を手放すことが出来ました。長年の懸案だった借地が処分できて大変すっきりし気持ちも晴れました。手に入った、お金は新たな生活の資金にさせていただきます。

弁護士からのコメント

 借地は、土地を購入するより安い費用で、建物を持てるため、安く建物所有できるという大きなメリットがあります。しかし、土地については賃貸なので、自己所有物件のような自由度はなく、地代の増額の可能性、建て替えや改築についての地主に承諾料を払う必要があったり、更新料が発生するなど、さまざまなデメリットもあります。今回の様に、家族構成の変化がおきたり、地主さんと関係を維持できなくなったりした場合、借地を手放したくなくことも多いです。
 一方、借地には相当程度の財産価値があるのですが、換金することは容易ではなく、かなりの法的知識をもとに交渉にあたる必要があるため、一般の方が自分で行うのは難しいく簡単に処分できる資産とはいえません。
 換金の方法としては、地主に買ってもらう方法と、第三者に売る方法が一般的です。しかし、地主に買ってもらう場合と、第三者に売る場合とでは、全く手続きが違います。したがって、弁護士等の専門家に依頼されるのがよいと思われます。受任した弁護士としては、不動産業者と連携を取りながら、複数のオプションを想定し、結果を比較しながら、場合によっては同時並行的に話を進めながら最適解を探す作業が必要になります。
 今回の件では、当初は地主の方に購入の意思がなかったので、交渉は難航しましたが、粘り強く交渉し、最後には、納得の出来る着地点が見いだせたので良かった思います。
 不動産の売却交渉は、売却代金交渉はもちろん、支払いの受け方や、実際の不動産の明け渡し・引渡しの仕方まで、長時間にわたる上に、最後までトラブルの原因となるような気の抜けない点が多いです。スムーズな取引には経験が大事ですので、ある程度慣れた弁護士に依頼されるのがよいでしょう。

担当弁護士
 星野 文紀
 前田 ちひろ

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